幾つもの試練を乗り越えて
春になり、五月人形や鯉のぼりが目に入るようになりました。けど、我が家は転勤族です。お腹に息子がいる時から転勤族で荷物が多くなるから、兜や鯉のぼりは無理だね…と旦那と話し、諦めていました。
息子が無事に誕生し毎日共に過ごす中、春の季節がだんだんと近づいてきて、やっぱり息子のために兜が欲しい!!と旦那に交渉をしました。しかし、旦那の反応はイマイチでした。私、1人情報収集を始めました。こだわりが強い私が探していた兜は今どきのキラキラした兜ではなく、昔ながらの雰囲気があり、シンプルだけど、重厚感のある兜。思い描く兜との出会いはなかなかありませんでした。そんな中、Instagramの広告が目に入りました。それが左京さんでした。一目見た時にコレだ〜!!って心を奪われる兜がそこにありました。再度、旦那に交渉をしましたが、決裂…
そんなこんなしている間に、旦那に転勤の辞令が出ました。息子と私はひと足先に住んでいた東京を離れ、私の実家がある愛知に移動をしました。五月人形を探しているのを知っていた両親が新聞広告に入っていたチラシ全部取って置いてくれ、近くのお店のカタログは貰って来ていてくれました。
また色々見ましたが、コレだ!!とビビッとくる兜とは出会えませんでした。そして、その頃には左京さんのネット販売はもうほとんどの商品が売り切れになっていました。転勤と売り切れが重なり、今年買うのは無理かなと諦めていましたが、母にダメ元で電話で聞いてみたら?と言われ、問い合わせをしました。気になっている兜を何個か伝えるとお店の方が一生懸命探してくれて、まだ少しだが在庫があります。ただ、まもなくお店を一度閉めて長期休暇に入るとの事でした。
東京にいる時からずっとお店に伺って実物を見てみたいと思っていた私。旦那に再々度、交渉をし、条件付きだが許しが貰えました。旦那も同行するか確認したら、任せるとの事でした。
両親にお願いをし、母と息子と共に静岡のお店に伺いました。お店に着くと電話で対応してくれた方が丁寧に説明をしてくれました。気になっていた兜を全部見せて頂き、やっぱり1番最初に心奪われた兜に即決でした。しかし、こだわりが強い私は屏風や弓太刀・飾り台で物凄く悩み、何度も何度も色々と並び変えて頂きました。物凄く時間を掛けたにも関わらず、最後までご丁寧にお付き合い頂き、幾つもの試練を乗り越え、私がイメージしていた兜を無事購入する事が出来ました。
兜が新天地・鹿児島に届き、部屋の片付けを終わらせた頃には、もうすでにこどもの日は終わってしまっていましたが、5月いっぱいだけでもと兜を飾りました。私は飾りながら、ワクワクが止まらず、飾り終えたら兜の美しさに見惚れてしまい、しばらく兜の前から動けませんでした。息子に兜と初めてご対面させ、息子も気に入ってくれたのか飛び切りの笑顔が弾けました!!そして、しばらくすると何かを感じたのか兜をじっと眺めて見惚れていました。
これから毎年、息子の成長と共に兜を飾るのが楽しみになり、また、幾つもの試練を乗り越えて我が家の元にきた兜が良き思い出となりました。大きくなったら、家族みんなで兜のモデルである、春日大社に行ってみたいと思います。
今回、息子の兜を購入するにあたり、旦那・両親を始め、左京さんと兜の巡り合わせに感謝致します。本当にありがとうございました!!